遺伝性膵炎の日記-子どもの膵炎を知っていますか?-

2019年にyahooブログから引越しました。「遺伝性膵炎」カチオニックトリプシノーゲン(prss1)である娘mimi(看護学校1年生:18歳)の病気や生活の記録を綴っています。子どものすい臓疾患患者会「膵の会」の活動も9年目に入りました。連絡先:suikai@outlook.jp★コロナ以降はzoom懇親会・相談会を開催中★

膵性糖尿病とは?

前回の記事で、「内分泌負荷検査、OGTT試験」のことを書きましたので、
今日は、「膵性糖尿病」のことを書いてみます
難しく考えず、リラックスして読んで頂ければと思います

糖尿病と聞いて、皆さんが思い浮かべる言葉は、「1型」「2型」ではないでしょうか?
これらと、膵性糖尿病は、どう違うのでしょうか?

慢性膵炎の方の起こす糖尿病が、「膵性糖尿病」とされていますが、以下のような違いがあるとされています。

インスリン分泌だけではなく、グレカゴン分泌も低下する

インスリンは、よくお聞きになると思いますが、グレカゴンって何でしょう?
インスリンと同じ、内分泌細胞から分泌されるもので、
血糖を低下させるインスリンと、
血糖を上昇させるグルガゴンとで、血糖の調節をしています。
膵性糖尿病の方は、このグレガゴンが低下することが、特徴とされます。
では、それが低下すると、どうなるの?

●治療中の血糖値が安定しづらく、低血糖を起こしやすくなります。

慢性膵炎に糖尿病を併発されている患者さんは、1日の血糖値の変動が大きく、
低血糖を起こしやすいとされています。
一見、血糖コントロールが良好な場合でも、
十分な消化酵素薬の投薬により、消化吸収を改善させると、
糖尿病が悪化することがあります。
栄養状態改善のためには十分な消化酵素を内服したうえでの、血糖コントロールが大変重要とされています。

●糖尿病合併症では、網膜症の発症頻度が通常の糖尿病に比べて低いとされています。
★出展★
日本消化器病学会ガイドライン委員会(慢性膵炎)、
患者さんと家族のための慢性膵炎ガイドブック、2010年、南江堂、東京

聞きなれない言葉が、多かったでしょうか
とても良くできたガイドブックも、出されております。
お手元に1冊あると、いいかもしれませんね♪
それでは皆様、よい週末を